「いつか別れる、でもそれは今日ではない」それは私の中にあるダークサイドの取説だった。

「いつか別れる、でもそれは今日ではない」それは私の中にあるダークサイドの取説だった。

「いつか別れる。でもそれは今日ではない」

 

この本がこのタイトルで良かった、と思う。

なぜなら、この本はこのタイトルでなくてもいいからだ。

 

 

 

なんと形容すればいいかわからない。ただ一ついえるのは恋愛に関する小説でもなければハウツー本でもない。

私にとっては今まで蓋をして、放っておいた自分の中のダークサイドの取説、といった方が正しい気がする。

 

誤解を恐れずにいうとこの本のことはあまり、誰にも教えたくない。自分のことを人に晒すような気になるし、この本の良さを多くの人に知ってほしいわけじゃないから。

 

合理的に物事を割り切るような、明確で快活な選択肢を選べるような、そんな人より、

自分って何かわからないものなのに、そんな自分に小さくてもしぶとい希望を抱いている人に読んでほしい本。

 

 

自分の中にある拭い去れない悲しみや、深い憎しみ、ひとりの孤独や哀しさ。

それをあらゆる角度から突き、そしてどこかの川や海へ流しても、流しても戻ってきてしまう。

 

本を読んで、実は戻ってきたそれらのもので自分が形成されていたことに気づいてしまった。

 

 

昔、自分が愛した退廃的な世界。

一旦大人になる時に手放した感情。

奥に潜めていた傷。

 

 

「何も救われなくなってからが本番だ」

 

「そもそもご機嫌に生きる以外、私たち大人にできること以外ないのだ」

 

「生きていればよし 。ただ好きなように好きなことをする自分のことが好きな人しかもう愛さなくてよし 。」

 

作者、F氏の言葉の数々が私の気持ちを軽くする。

 

人は必ず自分の中にダークサイドを抱えていると思う。そもそもそこから抜け出すなんて考えが甘いのである。

抜け出そうとするから苦しいのである。

 

そんな部分もありだね、と。

そもそもご機嫌に生きる以外、私にできることはないのだから。

 

同じような思いを抱くあなたにはぜひ、読んで頂きたい逸品です。